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ミュー粒子

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ミュー粒子

物質を形づくる12種類の素粒子の一種。重さは電子の約200倍で、負か正の電荷を持つ。宇宙放射線が大気に衝突して生じる。地表に達する宇宙線の約7割はミュー粒子。地上では手のひらぐらいの面積あたり毎秒1個ほど降り注いでいる。

(2008-08-13 朝日新聞 夕刊 2社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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知恵蔵2015の解説

ミュー粒子

素粒子の一種。ミューオン(muon)ともいう。透過力が強く、宇宙線のうち地上に到達する荷電粒子のほとんどがミュー粒子である。1937年にカールアンダーソンとセス・ネッダーマイヤーによって発見された。当初、湯川秀樹が存在を予言していた中間子(現在、π中間子と呼ばれている)が発見されたものと考えられたため、ミュー中間子と名付けられたが、後に矛盾が見つかり、名称が改められた。
素粒子には、大きく分けると「クォーク」「レプトン」「ゲージ粒子」の三つのグループがあり、ミュー粒子は6種類あるレプトンの一つである。レプトンには他に、電子、電子ニュートリノミューニュートリノタウ粒子タウニュートリノがある。ミュー粒子は、電子の207倍の質量があることを除くと、性質は電子によく似ている。電荷として負の電気素量(-e)を持つミュー粒子と、正の電気素量(+e)を持つ反粒子がある。スピンは1/2 。平均寿命は約 2×10(-6)秒で、電子とニュートリノに崩壊する。
ミュー粒子は物質の透過力に優れるが、物質を透過する際、物質の密度や透過距離に応じて一部が吸収されるため、観測されるミュー粒子の分布は内部構造を反映したものになり、原子核乾板を使うことでX線撮影のような透視画像が得られる。これまで、ミュー粒子を使い、エジプトピラミッドの内部構造や火山の内部構造を調べる研究が行われてきた。
2015年3月19日、東京電力福島第一原子力発電所1号機の原子炉のミュー粒子による透視画像を公開した。炉心に1メートル以上の大きな燃料は確認されず、燃料の大部分が溶け落ちたとする従来の計算結果が裏付けられた。炉心の状況が実測されたのは初めて。また同20日には、名古屋大学の研究チームが同様に同発電所原子炉内部のミュー粒子による透視結果について報告した。これによると、2号機の炉心領域の物質量は、健全な燃料が炉内に存在する5号機よりも少ないことが判明し、2号機でも炉心融解が起こっていることが実証された。

(葛西奈津子 フリーランスライター/2015年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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素粒子事典の解説

出典|素粒子事典
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知恵蔵miniの解説

ミュー粒子

素粒子の一つ。宇宙線が地球の大気と衝突する際に発生する。1937年、米国の物理学者カール・アンダーソンらによって発見された。当初、ミュー粒子は日本の物理学者・湯川秀樹が存在を提唱していた中間子の一つとみなされ、「ミュー中間子」と呼ばれていた。その後、47 年に英国の物理学者セシル・パウエルらによって湯川の提唱する中間子が発見されたことから、現在の「ミュー粒子(ミューオン)」へと改名された。ミュー粒子は物質を透過する能力が高く、ウランなど密度の高い物質に衝突すると、吸収されたり、方向を変えたりする性質がある。そのため、エックス線や中性子線でも透過できない厚い構造物や火山の内部調査などに利用される。日本では2015年現在、東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料の場所や量を特定するため、ミュー粒子を使った実証実験が行われている。

(2015-2-12)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミュー粒子
みゅーりゅうし

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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