日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ミントー(4th Earl of Minto, Gilbert John Murray Kynymond Elliot)
みんとー
4th Earl of Minto, Gilbert John Murray Kynymond Elliot
(1845―1914)
イギリスの貴族、軍人、植民地行政官。カナダ総督(在任1898~1904)、インド総督(在任1905~1910)。インドではベンガル分割を契機とする民族主義の急激な台頭を抑圧するため、インド大臣参事会と総督府行政参事会へのインド人の登用、ヒンドゥー過激派への弾圧、アリーガル派ムスリム代表団の接見と彼らの分離主義的傾向の助成などの対策を講じた。1909年にインド統治法を改正して、中央、地方の立法参事会の被選挙議員を増加し、制限された直接選挙を導入し、ムスリムには指定議席と分離選挙権とを与えた。これは当時のインド大臣の名をもとって、モーリー‐ミントー改革とよばれる。
[高畠 稔]
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