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メーストル めーすとるJoseph de Maistre

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メーストル(Joseph de Maistre)
めーすとる
Joseph de Maistre
(1753―1821)

フランスの政治思想家。ド・メーストルともいう。サボア地方に生まれ、カトリック的環境の下で育った。1792年9月のフランス革命軍のサボア侵入とともにスイスのローザンヌに亡命。この地で、フランスから亡命してきた貴族や僧侶(そうりょ)と交際して革命批判の態度を固め、『サボアの一王党派の手紙』(1793)、『フランスについての考察』Considerations sur la France(1796)で反革命の理論家として名をなした。神の摂理が人間の歴史を導いていること、自由と権利は紙の上の憲法から生まれるのでなく、有機的に成長する国家の自由の伝統に基づくとして、啓蒙(けいもう)主義の唱える理性の優位に反対し、常識、信仰、伝統の優位を主張した。1797年にローザンヌを追放されて移ったトリノでサルデーニャ国王カルロ・エマヌエレ4世と知り合い、1799年サルデーニャの宰相となり、1802年、同国のロシア公使としてペテルブルグに赴いた。彼の集大成といえる思想書『ペテルブルグ夜話』(1821)はその産物である。彼の社会有機体論は、サン・シモンの社会理論に影響を与えた。[阪上 孝]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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