ユルトラ(その他表記)Ultras

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユルトラ」の意味・わかりやすい解説

ユルトラ
Ultras

過激王党とも呼ばれる。フランス王政復古期の極右王党派をいう。 1815年6月のワーテルローの会戦以後台頭し,同年8月下院選挙で大勝を得,国王ルイ 18世のいう「またと見出しがたい議会」 la chambre introuvableが成立した。フランス革命前の諸特権の回復をもくろむ亡命貴族,大土地所有者,聖職者,貴族から成り,指導者にアルトア伯 (のちのシャルル 10世) ,J.ビレール,B.ラ・ブールドネがいた。 16年9月ユルトラ議会は解散され,代って立憲王党派が 20年まで議会で多数派を形成するが,ベリー公の暗殺を機にユルトラは反撃を開始し,以後ビレール伯,A.ポリニャックを首相として権力を掌握した。

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世界大百科事典(旧版)内のユルトラの言及

【七月革命】より

…また,厳しい制限選挙制により,下院の選挙権は30歳以上,直接税300フラン以上の納税者,被選挙権は40歳以上,1000フラン以上の納税者(両方で約9万人)に限定され,政治は大土地所有者(土地貴族)と一部上層ブルジョアに独占された。1816年以降,立憲王党派(近代地主と大ブルジョアジー中心,ドクトリネールを含む)が支配したが,土地貴族の優位を拡大した新選挙法により20年,超王党派(〈ユルトラUltra〉。亡命貴族,カトリック聖職者中心)が勝利した。…

※「ユルトラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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