レブカ歴史的港町(読み)レブカれきしてきみなとまち

世界遺産詳解 「レブカ歴史的港町」の解説

レブカれきしてきみなとまち【レブカ歴史的港町】

2013年に登録された世界遺産(文化遺産)。レブカは、フィジー共和国最初の世界遺産であり、オバラウ島東南岸に位置する。浜辺に面したココナツマンゴーの木々に囲まれた港町で、背の低い建物が並んでいる。1874年にイギリスに割譲された英領フィジーの最初の首都である。この町は19世紀はじめに、アメリカ人やヨーロッパ人による交易拠点として開拓され、彼らは、先住民の村落周辺に、倉庫や店舗、港湾施設、住居、宗教施設、教育施設、公共施設などを建設した。そして、ヨーロッパ系住民よりも先住民が多く居住していたため、先住民たちのコミュニティからの影響を受けながら発展していった。こうした例は、この時代の植民地の港町には珍しい。そのためレブカには、土地土地の建築様式が集積し、しかもフィジーで初めての郵便局や銀行、ホテルなどが建てられ、19世紀末の太平洋における傑出した港湾植民地となり、独特の景観が生み出された。◇英名はLevuka Historical Port Town

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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