改訂新版 世界大百科事典 「ロクショウ」の意味・わかりやすい解説
ロクショウ(緑青) (ろくしょう)
verdigris
patina
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…また年月を経ると,通常は銅が大気中の炭酸ガスと結合して緑青を生じる(この被膜がブロンズ保護の役割も果たす)。人工の色付け,自然の緑青,ともにパティナpatinaと呼ぶ。 ブロンズ鋳造法の起源は明らかではないが,すでに前4千年紀末のオリエントに始まったと考えられ,メソポタミア,アナトリア,パレスティナ,エジプト,地中海東部地域に広く伝播している。…
…一般的には顔料と展色剤を練り合わせて作った彩色材料をいう。広義には白墨,木炭などのように顔料を押し固めたり,そのまま使えるもろい単体をも含める。少なくとも化学工業製品が世にあふれる19世紀初頭までは,ごく少しの例外を除いて,いずれの時代にも絵具の顔料は共通している。天然鉱石粉,泥土,金属(銅,スズなど)のさび類,動・植物染料がそのおもなものである。絵具の種類,性質は展色剤の違いによる。展色剤は顔料を支持体の面に広くひろげるのを助けるとともに,両者の接着剤として作用する。…
…硫化水素,二酸化硫黄,塩化水素を含む湿った空気に侵される。したがってとくに都市においては銅はしだいにロクショウCuSO4・Cu(OH)2を生ずる。海に近い地方では塩害も加わるため塩基性塩化物CuCl2・3Cu(OH)2を生ずることもある。…
…われわれが日常見る銅製品は黒く汚れたようにさびていることがあるが,適当な方法で磨けば美しい光沢と色調を示す。また,古くから伝わった青銅製品には風化作用によって風格のある緑色を示すものがあるが,これはロクショウ(緑青)といい,主として炭酸塩,酸化物からなる複雑な化合物である。 銅合金の種類はきわめて多く,アメリカのCDA(Copper Development Association)では表に示す3けたの数字で成分によって分類している。…
※「ロクショウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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