日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワビスケ」の意味・わかりやすい解説
ワビスケ
わびすけ / 佗助
佗介
[学] Camellia wabisuke Kitam.
ツバキ科(APG分類:ツバキ科)の常緑低木。ツバキと他種との雑種といわれている。葉はツバキよりやや小さく、花は半開のらっぱ状で小さく径2~3センチメートル、花期も一般に早い。雄しべは退化しており、子房に毛がある。学名の基準にしたものは花が白色のシロワビスケ(白佗介)であるが、江戸時代中期からワビスケといわれるものは花が淡紅色で白斑(はくはん)があり、コチョウワビスケ(小蝶佗介)ともいうものである。名は、佗(わび)と好(すき)(数奇)の複合で、茶花に用い、庭木として観賞する。
[小林義雄 2021年4月16日]