日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ワーグナー(Rudolf Wagner)
わーぐなー
Rudolf Wagner
(1805―1864)
ドイツの解剖学者、生理学者、動物学者。エルランゲンとウュルツブルクの大学で医学を学び、さらにパリのキュビエの下で比較解剖学を修めた。エルランゲン大学教授を経て、ゲッティンゲン大学生理学教授。神経の発生学的研究が知られ、弟子のマイスナーGeorg Meissner(1829―1905)とともに皮膚の知覚神経終末(ワーグナー-マイスナー小体)を発見した。精神を脳の活動の産物であるとするK・フォークトの唯物論に対して、精神と物質の二元論の立場から大論争を展開した。E・H・ウェーバー、プルキンエ、C・F・W・ルートウィヒ、ベルツェリウスら当代の著名な医学者の執筆になる全6巻の『生理学事典』(1842~1853)の編集を行った。
[澤野啓一]
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