日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フォークト(Karl Vogt)
ふぉーくと
Karl Vogt
(1817―1895)
ドイツの動物生理学者。ギーセン大学教授(1847~1849)であったが、1848年のドイツ三月革命に参加して罷免される。のちにジュネーブ大学教授。自然科学的唯物論者として、大脳生理学の方面から論陣を張った。精神活動が大脳の生理活動の結果生ずるものと主張し、精神と物質とを区分・対立させる二元論に反対した。主著に『盲信と科学』Köhlerglaube und Wissenschaft(1854)、『万物生成の自然史』Natürliche Geschichte der Schöpfung des Weltalles(1858)、『人類についての講義』Vorlesungen über den Menschen(1863)などがある。
[町田武生]
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