旺文社世界史事典 三訂版 「ヴェトナム共和国」の解説
ヴェトナム共和国
ヴェトナムきょうわこく
Republic of Viet-Nam
1955年にゴ=ディン=ディエムはアメリカの支援でバオ=ダイを追放して大統領となったが,ジュネーヴ協定の定めた南北統一選挙を無視して独裁政治を行い,63年軍部のクーデタで暗殺された。以後,政変が相つぎ,1967年グエン=バン=チューが実権を握り,アメリカの巨大な支援の下に南ヴェトナム解放民族戦線および北ヴェトナムと戦ったが,内戦の長期化で国土は荒廃し,73年1月パリ和平協定が成立した。これによりアメリカ軍は撤退したが,解放戦線との内戦は継続した。1974年以後,アメリカの援助の大幅削減により民心を失い,75年4月30日,北側からの大攻勢でチュー大統領は辞任して亡命し,政府は崩壊した。
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