ヴルガータ(その他表記)editio vulgata

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴルガータ」の解説

ヴルガータ
editio vulgata

ラテン語訳の聖書。原意は「一般の」「共通の」という形容句。382年頃,ローマ教皇ダマススの要請で,ヒエロニュムスがそれまでギリシア語原典から部分的に行われていた新約ラテン語訳の統一着手,2年後に完成した。ついで旧約の詩編七十人訳聖書のギリシア語から訳出し,他の部分はヘブル(ヘブライ)語原典からラテン語訳した。旧約外典をも含み,ローマ帝国西方に浸透し,中世ヨーロッパを通じてよく用いられ,16世紀にクレメンス7世が修正版を出し,それがカトリックの標準聖書となった。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android