一方口(読み)イッポウグチ

デジタル大辞泉 「一方口」の意味・読み・例文・類語

いっぽう‐ぐち〔イツパウ‐〕【一方口】

一方にだけ設けられた出入り口
二者うちの一方だけの言い分。
「僕はこんな重大な事を―で判断したくはありませんから」〈有島或る女

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一方口」の意味・読み・例文・類語

いっぽう‐ぐちイッパウ‥【一方口】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一か所だけについている出入り口。
    1. [初出の実例]「右衛門(ゑもん)馬場の一方口」(出典浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)中)
  3. ある事柄について幾つかの意見があるうち、一方だけの言い分。
    1. [初出の実例]「こんな重大な事を一方口(イッパウグチ)で判断したくはありません」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉後)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android