一方向(読み)いっぽうむき

精選版 日本国語大辞典 「一方向」の意味・読み・例文・類語

いっぽう‐むき イッパウ‥【一方向】

〘名〙
一つ方向、または方面に向いていること。また、一つの方向のみに専念すること。
史記抄(1477)一五「圜陳とは、一方むきにはせいで、まんまるに陣を取て、十方からせむる敵を受て」
② 一方にばかりかたよっていること。一方を重んじ他方を軽んじること。
※土井本周易抄(1477)二「陰ばかりでも、陽ばかりでも、一方むきでわるからうぞ」
中世裁判で、一方の言い分だけをとりあげて決着させるやり方。他方からの非難言葉に用いられる。
※勧修寺文書‐二一・天文六年(1537)八月日・勧修寺宮門跡雑掌陳状案「一方向之儀、言語道断働存候」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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