日本歴史地名大系 「一楊御厨」の解説
一楊御厨
ひとつやなぎのみくりや
- 愛知県:名古屋市
- 一楊御厨
旧愛知郡内の伊勢神宮領。愛知郡の西端に位置し、西側で御厨川(現庄内川)および堤を挟んで
七ツ寺一切経(七寺蔵)の奥書に「安元三年八月十四日書了、一楊御厨西郷政所書了」(「尼摩得勒伽」巻七)とあるのを初見とする。建久三年(一一九二)八月の二所太神宮領注進状写(神宮文庫蔵)によれば、嘉承三年(一一〇八)の注文に記載され「往古神領」と称されており、また富田庄との境相論史料に寛治年間(一〇八七―九四)の官符が引かれているので、一一世紀末には神宮領として成立していたとみることができる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報