一里渡し(読み)いちりわたし

日本歴史地名大系 「一里渡し」の解説

一里渡し
いちりわたし

[現在地名]二ッ井町荷上場

荷上場にあげば村と秋田郡小繋こつなぎ(現二ッ井町)を結ぶ米代川の渡し。羽州街道は荷上場村で藤琴ふじこと川とかご山の南端畜生ちくしよう坂(のち郭公かつこう坂・きみまち坂と称す)にさえぎられ、舟で次の駅場小繋村へ渡った。その間が約一里であったため、一里渡しといわれた。天和元年(一六八一)の御領内道程(羽陰史略)に「荷上場札場より畜生坂通小繋札場まて三十五丁三十一間、荷上場より小繋札場まて川辺通十七丁二十三間、内十二丁四十三間川道」とある。前者藤琴川浅瀬を横断し、畜生坂を登る場合であり、後者は米代川によって畜生坂の下を行く場合で舟に乗る区間が一二町余であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android