ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「丁雲鵬」の意味・わかりやすい解説
丁雲鵬
ていうんぽう
Ding Yun-peng
[没]崇禎1(1628)
明末の画家。字は南羽,号は聖華居士。休寧 (安徽省) の人。道釈画を得意とし,江南において当時の仏教界を指導した禅僧真可らと親交し,多くの仏画を制作したが,董其昌 (とうきしょう) ,莫是龍,米万鐘らとも交友があり,画域は幅広かった。画風は明末「奇想派」の一人にあげられるほど奇異であるが,人物画は後代に大きな影響を与えた。詩文にもすぐれ,著書に『丁南羽集』がある。代表作『玄扈出雲曉日図』 (14,クリーブランド美術館) ,『観音五像図巻』 (ネルソン美術館) など。
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