三十三観音(読み)サンジュウサンカンノン

デジタル大辞泉 「三十三観音」の意味・読み・例文・類語

さんじゅうさん‐かんのん〔サンジフサンクワンオン〕【三十三観音】

法華経普門品ふもんぼんの説く三十三身さんじゅうさんじんに基づき、俗信観音を33種並べたもの。楊柳ようりゅう竜頭りゅうず・持経・円光・遊戯ゆげ白衣びゃくえ蓮臥れんが滝見たきみ施薬せやく魚籃ぎょらん・徳王・水月・一葉・青頭しょうず威徳いとく延命衆宝しゅほう岩戸能静のうじょう阿耨あのく阿麼提あまたい葉衣ようえ瑠璃るり多羅尊たらそん蛤蜊こうり・六時・普悲ふひ馬郎婦めろうふ合掌一如いちにょ・不二・持蓮じれん灑水しゃすい

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精選版 日本国語大辞典 「三十三観音」の意味・読み・例文・類語

さんじゅうさん‐かんのんサンジフサンクヮンオン【三十三観音】

  1. 観音が衆生済度のために三三体に姿を変えると説く経説に付会して、俗信の観音を三三に整理したもの。すなわち楊柳(ようりゅう)、龍頭(りゅうず)、持経(じきょう)、円光、遊戯(ゆげ)白衣(びゃくえ)、蓮臥(れんが)、滝見(たきみ)、施薬、魚籃(ぎょらん)、徳王、水月(すいげつ)、一葉、青頸(しょうきょう)威徳、延命、衆宝(しゅほう)、岩戸(いわと)、能静(のうじょう)、阿耨(あのく)、阿麽提(あまだい)、葉衣(ようえ)瑠璃、多羅尊(たらそん)蛤蜊(はまぐり)、六時、普悲(ふひ)、馬郎婦(めろうふ)、合掌、一如、不二、持蓮、灑水(しゃすい)の三三体。

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世界大百科事典(旧版)内の三十三観音の言及

【栄螺堂】より

…江戸時代後期に建てられた観音像をまつるための特異な仏堂形式で,〈さざいどう〉ともいう。堂内を3層につくり,右回りの通路にそって百観音や三十三観音などの仏像を安置し,堂内を一巡すれば観音霊場を巡礼したと同じ霊験が得られるようになっている。本来の名称は三匝堂(さんそうどう)(匝は巡るの意味)で,栄螺堂は巡路の形状に由来する俗称である。…

※「三十三観音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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