三国川(読み)さくりがわ

日本歴史地名大系 「三国川」の解説

三国川
さくりがわ

町域の東から南にかけて北魚沼郡湯之谷ゆのたに村および群馬県の境をなすなかノ岳・うさぎ岳・丹後たんご山・越後沢えちごさわ山・下津川しもつごう山の稜線に源を発し、団扇状に沢水を集めて十字じゆうじ峡で右岸から黒又沢くろまたざわ川、左岸から下津川川が合流し、北西流していずみ新田と津久野下つくのしも新田の間で魚野うおの川に注ぐ。流長約二八キロ。川名は上野・陸奥・越後三国境に源を発することにちなむとするもの(新編会津風土記)三栗さくりをあて、栗の古語の石に解して三つの石川とするもの(大日本地名辞書)がある。「大日本地名辞書」は「大同類聚方」に「三国山薬 魚沼郡 三国山人等之所伝方、湿毒、結毒、かのししの角黒焼、きはだ、二味粉製而温酒用」とあるのを「此三国川の山谷村民の所伝ならずや」としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の三国川の言及

【神崎川】より

…下流には左門殿(さもんど)川,中島川の分流があって大阪府と兵庫県の境界をなす。古代から中世にかけては三国川と呼ばれた。785年(延暦4)の開削工事によって淀川と連絡し,以後淀川水運の幹線となり,江口,吹田,神崎,河尻の河港が発達した。…

※「三国川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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