三洋証券(読み)さんようしょうけん

百科事典マイペディア 「三洋証券」の意味・わかりやすい解説

三洋証券[株]【さんようしょうけん】

戦後初めて,上場証券会社として破綻した企業。1910年土屋鋭太郎商店を創業。1943年土屋証券を設立。日東証券に改称後,1971年に江口証券・大一呉証券と合併。1973年三洋証券に改称。創業者一族が積極経営を展開して,総合証券化を推進。急成長を遂げたが,バブル破綻後,系列ノンバンクの経営悪化により業績が悪化。本社東京。その後再建計画が練られたが,再三返済期限延長を求めていた生保からの劣後ローンが返却できず,1997年11月に倒産。金融機関としては異例の会社更生法申請を行った。→破綻金融機関

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三洋証券」の意味・わかりやすい解説

三洋証券
さんようしょうけん

証券会社。 1910年創業の有価証券現物商土屋鋭太郎商店を前身とし,43年株式会社に改組し,土屋証券として設立。翌 44年日東証券と改称。 71年江口証券,大一呉証券を合併し江口日東証券と改称,73年三洋証券となる。日本全国に店舗網をもち,情報システム,ホームトレーディングなどを拡充していた。しかしそうした過剰投資が重荷となり経営が悪化,97年 11月会社更生法の適用を申請し事実上倒産した。

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