破綻金融機関(読み)はたんきんゆうきかん

百科事典マイペディアの解説

破綻金融機関【はたんきんゆうきかん】

1990年代初めのバブル経済崩壊以後,土地や株など担保価値の暴落にともない巨額の貸出しが不良債権化し,1990年代半ばから住宅金融専門会社の破綻(〈住専問題〉を参照)に始まり,上場金融機関の破綻が相次ぎ,1997年には都銀や大手証券会社が破綻。大蔵省主導の護送船団方式・金融行政の行き詰まりを露呈した。1994年,東京協和・安全の2信用組合が破綻し,翌年,東京共同銀行に営業権を譲渡。1995年,兵庫銀行が破綻し,みどり銀行に営業権を移管。1996年3月,太平洋銀行が破綻し,わかしお銀行に営業権を移管。同年11月,阪和銀行が大蔵省より戦後初の業務停止命令を受けて清算し,紀伊預金管理銀行に営業権を譲渡。1997年4月,日産生命保険が業務停止命令を受けて清算し,あおば生命に営業権を譲渡。同年10月,京都共栄銀行が清算し幸福銀行に営業権を譲渡。11月には,三洋証券が会社更生法を申請し倒産,北海道拓殖銀行が業務改善命令を受け北洋銀行に(本州の支店は中央信託銀行に)営業権を譲渡,山一証券が自主廃業を申請し破綻,徳陽シティ銀行が破綻し仙台銀行等に営業権を分割譲渡するなど,金融破綻があいついだ。このため政府は,1998年6月に金融監督庁を発足させるとともに,10月には金融再生緊急措置法,金融早期健全化法,ブリッジバンク法など金融再生法を施行した。これを受け,日本長期信用銀行は同法36条に基づいて,国が全株式を保有して一時国有化する特別公的管理を申し出,事実上破綻した。さらに同年12月,日本債券信用銀行が金融監督庁により〈破綻認定〉され,同じく特別公的管理下に置かれるにいたった。なお,この間に預金者保護のために預金保険機構の強化がはかられた。その後も中小・地方の金融機関へと破綻は広がり,1999年には国民銀行,幸福銀行,東京相和銀行,なみはや銀行,新潟中央銀行と相次いだ。2000年に入ると第一火災海上保険(損害保険会社の破綻は戦後初めて),第百生命保険,大正生命保険,千代田生命保険協栄生命保険と,生・損保の破綻が急増した。2001年には信用金庫・信用組合の破綻が相次ぎ全国で40を超え,同年末には第二地方銀行の石川銀行と福島銀行が破綻した。2003年には足利銀行が地方銀行として初の破綻となった。→不良債権処理問題
→関連項目金融再生委員会整理回収機構日本

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