三重紡績争議(読み)みえぼうせきそうぎ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

三重紡績争議
みえぼうせきそうぎ

日本の産業革命期の代表的争議の一つ。三重県四日市(よっかいち)の三重紡績株式会社では1896年(明治29)7月、前後3回の争議が起こった。第1回は本社工場精紡部の甲部(二交代制)の男工23人が部長への不満からストライキに入ったが、他部職工により機械の運転が続けられたため、職工側が敗北した。第2回は2日後、注油工12、3人が賃金に対する不満からストに入ったが、少数勢力のため会社に抗しきれず、まもなく就業した。第3回はこれに続き、精紡部で部長が病気欠勤し、愛知分工場へ転出した前同部助役がかわりにきたところ、これを不満として乙部職工が男女工を扇動し、ほとんど全員がストに突入した。会社の説得で一夜で解決したが、主謀者5人が解雇された。[松尾 洋]
『鈴木純一郎著『我国に於ける同盟罷工の先例』(『明治文化全集 社会篇』所収・1955・日本評論社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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