日本歴史地名大系 「三隅町」の解説 三隅町みすみちよう 島根県:那賀郡三隅町面積:一二八・〇八平方キロ那賀郡の西端に位置。北東は日本海に臨む浜田市折居(おりい)町から大麻(たいま)山(五九九メートル)、陣能(じんのう)山(五七四・二メートル)と続く山地で浜田市、東は標高三〇〇メートルから五〇〇メートル内外の山地を境に弥栄(やさか)村、南もほぼ同様の山地を境に美濃(みの)郡美都(みと)町、南西は土田(つちだ)川などを境に益田市と接する。北は日本海に面し、吉(よし)浦・今(いま)浦・福(ふく)浦・田(た)の浦・湊(みなと)浦・古湊(ふるみなと)・松原(まつばら)・須津(すづ)・青(あお)浦などの小さな浦や漁港がある。町中央部を流程約四〇キロの三隅川が北西流し、中流部に河岸段丘、下流部に沖積地を形成する。西部には流程約一〇キロの岡見(おかみ)川が流れ、小規模な海岸平地をつくる。海岸に沿ってJR山陰本線およびその南側を国道九号が通る。東部の井川(いかわ)川上流は小盆地になっており,弥生土器を包蔵する大谷(おおだに)遺跡や大谷古墳もある。三隅川下流には小野(おの)古墳・小屋が谷(こやがたに)須恵器散布地・高田(たかだ)横穴墓群、岡見川流域には郷(ごう)・中山(なかやま)の須恵器散布地、海岸部の青浦(あおうら)丘陵地には青浦古墳がある。古代には町域の大部分が「和名抄」那賀郡三隅郷に属し、東部が同郡杵束(きつか)郷に含まれていたと推測されている。式内社に室谷の大麻山(むろだにのたいまさん)神社がある。三隅の真言宗正法(しようぼう)寺に伝わる本尊木造薬師如来坐像は平安期にさかのぼる仏像といわれる。 三隅町みすみちよう 山口県:大津郡三隅町面積:六八・〇八平方キロ大津郡の東端に位置し、北は仙崎(せんざき)湾に面して青海(おうみ)島(現長門市)を望み、東は萩市、南は美祢(みね)郡秋芳(しゆうほう)町・美東(みとう)町、南から西にかけては長門市に接する。町の中央やや北寄りを東西に国道一九一号が通り、国鉄山陰本線もほぼ海岸に沿って走る。南は鉄割(てつわり)山(四九〇・一メートル)・天井(てんじよう)山(六〇二・二メートル)・権現(ごんげん)山(五六〇・四メートル)などを町境とする山岳地帯であるが、三隅川沿いに県道が走り、美東町を経て山口市へ、また別に秋芳町を経て美祢市へ抜ける道もある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by