日本歴史地名大系 「大津郡」の解説
大津郡
おおつぐん
山口県の西北部に位置し日本海に面する。旧大津郡の中央部が長門市として独立したため、西側は油谷・日置の二町、東側が三隅町に分割される。海岸線は半島・湾・島など変化に富んだ入組みが多く、西に
天平九年(七三七)一一月の年号のある平城宮出土木簡に「長門国大津郡中男作物海藻陸斤 二連」とあり、海藻を平城宮へ送っている。「和名抄」の訓には「於保津」とある。「延喜式」(主計上)には長門国の調は綿・糸・雑鰒とするが「但大津、阿武両郡浮浪人調、充採銅鉛料」と記す。
〔原始〕
旧郡域では先土器時代の遺跡の発見はないが、縄文・弥生の時代から古墳時代にかけては深川川沿いの沖積地や向津具半島の基部の台地には人の住した痕跡がうかがえる。
〔古代〕
石見国の国府であった
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報