日本歴史地名大系 「三雲・井原遺跡群」の解説 三雲・井原遺跡群みくも・いわらいせきぐん 福岡県:前原市三雲村三雲・井原遺跡群[現在地名]前原市三雲・井原など川原(かわばる)川と瑞梅寺(ずいばいじ)川に挟まれた標高二五―四〇メートルの三角形の沖積微高地上に位置する。弥生時代―古墳時代を中心とする糸島(いとしま)地方の拠点的集落遺跡。集落は推定南北一キロ・東西七〇〇メートルに及ぶ。当遺跡の形成時期は縄文時代前期にさかのぼり、南部の南小路(みなみしようじ)・鑓溝(やりみぞ)地区からは曾畑式土器が出土している。隣接する井原(いわら)・西堂(にしのどう)地区では楕円形押形文や隆起線文の土器、石器も発見されており、さらにさかのぼる可能性もある。遺跡北端に近い石橋(いしばし)・サキゾノ地区からは縄文時代晩期の竪穴住居跡・埋甕などが出土しており、弥生早期―前期の集落範囲と重複している。三雲石(みくもいし)ヶ崎(ざき)・井田用会(いたようえ)・三雲加賀石(みくもかがいし)・井田御子守(いたおごもり)の各支石墓など巨石を上石とした弥生前期前半の支石墓も同地域周辺に分布する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by