上之段石器時代遺跡(読み)うえのだんせっきじだいいせき

国指定史跡ガイド 「上之段石器時代遺跡」の解説

うえのだんせっきじだいいせき【上之段石器時代遺跡】


長野県茅野(ちの)市北山湯川にある集落跡。蓼科山の南麓、標高約1000mの玉川左岸の地にある。日本で有数黒曜石産地の和田峠や星糞峠(ほしくそとうげ)に通じる経路入り口に位置する。とくに石鏃(せきぞく)が多量に採集される遺跡として古くから知られていた。1942年(昭和17)に国の史跡に指定された。和田峠産の黒曜石は母岩が小さいが、無色透明で良質のものが多く、この原石は縄文時代にかなり広範囲に運ばれた形跡がある。豊富な清水と恵まれた地形環境にあり、縄文時代のほぼ全期間を通じて生活の場として利用された。JR中央本線茅野駅から車で約20分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android