上小田切村
かみおたぎりむら
北八ヶ岳の大岳(二三八一メートル)・双子岳の裾が遠く西南から迫って、その間を片貝川が谷を刻んで流れ、谷の出口に近づくにつれ細長い谷平地を形成している。村はこの谷平地の出口に位置し、東北方に平地が開け、西方へ細長い谷がしだいに狭まりつつ続いている。この谷筋に沿って大河原峠(二〇九三メートル)に達し、諏訪郡に通ずる古代通路が存在し、本村を経て東方千曲川を渡り、新海神社の所在する田野口村を過ぎ、田口峠(一一七五メートル)を越えて上野国一の宮・藤岡方面に達したものと考えられる。東は中小田切村と耕地をもって、西は前山村(現佐久市)、南は上村、北は湯原村と山林原野をもって境している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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