上山下堰(読み)かみやましもぜき

日本歴史地名大系 「上山下堰」の解説

上山下堰
かみやましもぜき

猪苗代町長坂ながさか集落の北方松留まつどめ長瀬ながせ(古くは上流は檜原川と称した)から取入れる用水で、流域約五七〇ヘクタールを灌漑する。「耶麻郡誌」「猪苗代町史」などによると、従来当堰水下各村は磐梯山東麓琵琶びわ沢の水や今和泉いまいずみ村の北で長瀬川から取入れる長瀬堰、また中目なかのめ村付近で同川から取入れる六ッ成むつなり堰の水を灌漑に用いていた。しかし長坂新田の開発や白木城しらきじよう村域における新田開墾計画がもちあがったため、承応元年(一六五二)に堰守小檜山半内が関係各村と協力して新堰の開削を図り、藩に請願、藩側では堰方江上武兵衛・村松八郎右衛門が流路を検測し、翌二年に着工した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android