猪苗代町(読み)いなわしろまち

日本歴史地名大系 「猪苗代町」の解説

猪苗代町
いなわしろまち

面積:三四五・六〇平方キロ(境界未定)

喜多方市で東西に二分された耶麻郡のうち東部の東半を占める。北から東にかけては山形県米沢市、福島市・二本松市・郡山市と接し、西から南にかけて北塩原きたしおばら村・磐梯町・河沼郡河東かわひがし町・会津若松市に接する。南は猪苗代湖に面し、西は五〇〇メートル内外の丘陵台地が続くが、北西から北・東にかけては磐梯山・吾妻山・安達太良山・川桁かわげた山地などの一〇〇〇―二〇〇〇メートル級の山々が連なっている。町の中央部を長瀬ながせ川が川などの支流を集めながら南流し、猪苗代湖に注ぐ。同湖北岸の平坦地をJR磐越西線や国道四九号・磐越自動車道などの幹線交通路が横断する。

地内西峯の磐椅にしみねのいわはし神社は「延喜式」神名帳に載る(耶麻)郡の磐掎神社に比定される。


猪苗代町
いなわしろまち

[現在地名]米沢市南原猪苗代町みなみはらいなわしろまち

七軒しちけん町の南方に位置する下級家臣(原方衆)屋敷町。会津街道の一筋東の脇道に沿う両側町。同街道出入口にあり街道を守備した。城下外れの原野であった南原には当町のほか笹野ささの町・しん町・横堀よこほり町・石垣いしがき町の南原五町が成立。当町はもと会津猪苗代湖畔に居住していた者が当地に移住したものといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「猪苗代町」の意味・わかりやすい解説

猪苗代〔町〕
いなわしろ

福島県北部,猪苗代湖北岸から磐梯山,吾妻山,東方の安達太良山麓にかけて広がる町。 1889年町制。 1955年千里 (ちさと) ,吾妻,月輪 (つきわ) ,翁島 (おきなじま) の4村と合体。同年さらに長瀬村を編入。中心地区はかつて亀ヶ城の城下町として発展,往時名残りをとどめる。観光と農業が主産業。中心地区の北に会津藩の祖保科正之をまつる土津 (はにつ) 神社,三城潟には野口英世生家や記念館のほか会津民俗館がある。長浜は湖水浴,猪苗代湖遊覧船の発着所。周辺には多くのスキー場や,沼尻などの温泉があり,四季を通して観光客が絶えない。 JR磐越西線,磐越自動車道,国道 115号線,49号線が通る。北部は磐梯朝日国立公園に属する。面積 394.85km2(境界未定)。人口 1万3552(2020)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android