上方歌(読み)かみがたうた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上方歌」の意味・わかりやすい解説

上方歌
かみがたうた

日本音楽の種目名。「上方唄」とも書く。 (1) 上方すなわち関西で成立し伝承された歌曲に対する,江戸からの呼称狭義には地歌をさす。 (2) 現代では,上方で伝承されている歌曲のなかで,その戸籍のはっきりしないものを漠然とさすときに用いられる。狭義の「江戸歌」をいうこともあり,「上方端歌」をさすこともある。

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世界大百科事典(旧版)内の上方歌の言及

【地歌】より

…上方の舞の地(伴奏)に用いられる楽曲もある。古くは盲人の扱った三味線音楽を総称して〈弦(絃)曲〉ともいい,語り物の〈浄瑠璃〉に対して,単に〈歌(うた)〉とも〈歌曲〉ともいったが,江戸ではこれを〈上方歌(唄)〉ともいい,また,専業者の関係から〈法師歌〉ということもあった。文化(1804‐18)ころに上方に江戸の三味線音楽が流入し,それらを〈江戸歌〉と総称するに至って,これに対して〈地歌〉と呼ぶようになった。…

※「上方歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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