上方衆(読み)かみがたしゅう

精選版 日本国語大辞典 「上方衆」の意味・読み・例文・類語

かみがた‐しゅう【上方衆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 上方に城を持つ大名総称。特に、徳川家康に従って関ケ原合戦に参加した外様大名のこと。細川池田浅野黒田、藤堂その他、上方の大名が多く含まれていたことによる。
    1. [初出の実例]「上方衆、慶長五年、野州小山御供、同年関ケ原御合戦に相別家之事」(出典:官中秘策(1775)六)
  3. 上方者の敬称
    1. [初出の実例]「見かけが上方衆、憎からぬ風俗」(出典:浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の上方衆の言及

【上方】より

…江戸幕府は代官の管轄で関東,上方にわけているが,上方代官とは三河(愛知県東部)以西をいい,中部の一部,近畿,中国,四国,九州をさしている。関ヶ原の戦において東軍に加わった豊臣系大名を関東からみて上方の東海以西の大名であったため上方衆とよんだこともあった。さて,このように上方という呼称は多様に使われているが,一般に京坂地方を上方というとき,単に地理的にいうだけでなく,経済,文化における独自の地位をもつものとして考えられていた。…

※「上方衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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