細川(読み)ホソカワ

デジタル大辞泉 「細川」の意味・読み・例文・類語

ほそかわ〔ほそかは〕【細川】

姓氏の一。清和源氏。鎌倉中期、足利義康の曽孫義季が三河国細川郷を領したのに始まる。嫡流は室町幕府管領かんれい家となった。
[補説]「細川」姓の人物
細川勝元ほそかわかつもと
細川ほそかわガラシャ
細川重賢ほそかわしげかた
細川澄元ほそかわすみもと
細川高国ほそかわたかくに
細川忠興ほそかわただおき
細川晴元ほそかわはるもと
細川政元ほそかわまさもと
細川護煕ほそかわもりひろ
細川幽斎ほそかわゆうさい
細川頼之ほそかわよりゆき

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精選版 日本国語大辞典 「細川」の意味・読み・例文・類語

ほそ‐かわ‥かは【細川】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 細い川。小川。細流(さいりゅう)
    1. [初出の実例]「岩ま行谷のほそ川音づれてまどきなしかの庵淋しも」(出典:出観集(1170‐75頃)雑)
  3. ほそかわがみ(細川紙)」の略。

ささら‐がわ‥がは【細川】

  1. 〘 名詞 〙 さらさらと音をたてて流れる小川。さざれ川。

さざれ‐がわ‥がは【細川・細石川】

  1. 〘 名詞 〙 さらさらと流れる小川。ささら川。

ほそかわほそかは【細川】

  1. 姓氏の一つ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「細川」の意味・わかりやすい解説

細川
ほそかわ

江戸時代後半から、武蔵(むさし)国小川(埼玉県比企(ひき)郡小川町)を中心として漉(す)き出された厚手の和紙細川紙の略。江戸で帳簿用などに盛んに消費されたが、普通は縦32センチメートル、横45センチメートル内外の楮紙(こうぞがみ)で、裁断せずに耳つきのままで売られたことから「端切らず」ともよばれた。古くから小川付近は大河原紙(おおがわらがみ)という紙を漉いていたが、江戸時代に紀伊国(和歌山県)高野山麓(こうやさんろく)の細川村から高野紙(こうやがみ)の優れた技術を導入し、土地の産業として育成した。細川は江戸の庶民に親しまれ、当時の大坂の紙商間では、細川は川根(かね)(川根村で漉かれた紙の名。河根とも書く)とともに高野紙をさし、小川産の細川は小川とよばれていたが、やがて細川の名は小川産紙を代表するまでになった。小川町では「細川紙技術者協会」が結成されて伝統技術が守られており、1978年(昭和53)に国の重要無形文化財に総合指定された。

[町田誠之]

 また、細川紙は2014年(平成26)には「和紙―日本の手漉和紙技術」として、岐阜県美濃(みの)市の「本美濃紙」、島根県浜田市の「石州半紙(せきしゅうばんし)」(石見半紙)とともにユネスコ国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された。

[編集部]

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