上津具山方村（読み）かみつぐやまかたむら

日本歴史地名大系

上津具山方村
かみつぐやまかたむら

• 愛知県：北設楽郡
• 津具村
• 上津具山方村

[現在地名]津具村上津具

上津具町方（かみつぐまちかた）村の北方、標高一一六〇・七メートルの丸（まる）山南麓に立地。天正一八年（一五九〇）に行われたと伝える太閤検地では町方と合わせて上津具村一村であるが、元和一〇年（一六二四）の検地では町方・山方それぞれに高付され、山方は六町二反余・高六七石余の村となっている（温古集）。

承応二年（一六五三）の津具村と根羽（ねば）村（現長野県下伊那郡）の山論証文に「津具村に罷有候後藤善信と云ふ者、以前つつみケ瀬にてさうれい畑を切り作り仕り候、今其跡善信荒と字名を申し候」とあり、つつみヶ瀬において、「さうれい畑」すなわち焼畑を切開いたことがみえる。後藤善信とあるのは永禄（一五五八―七〇）の頃津具城主で金竜（こんりゆう）寺の開基とされている後藤九左衛門善心のことであろうか。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」