町方(読み)まちかた

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

町方
まちかた

江戸時代の用で,地方 (じかた) に対立する言葉。地方には村方山方浦方などが含まれる。地方は在方とも呼ばれた。は人口も多く,町人が居住する繁華な場所である。また城下町などでは,身分によって住み分けがなされるのが原則であったから,武家方・寺社方に対する語としても用いられた。支配の面から見ると,町奉行など町家や町人を支配する職制の下で働く役人を町方とも称した。テレビの時代劇などでも,この呼び名が使われている。

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大辞林 第三版の解説

まちかた【町方】

江戸時代、村方・山方・浦方に対して、町をいう語。また、武家・社寺に対して、町家・町人をいう語。
遊里などに対して、普通の町をいう語。

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精選版 日本国語大辞典の解説

まち‐かた【町方】

〘名〙
江戸時代、村方(農村)・山方(山村)・浦方(漁村)に対して町をさす語。町奉行の支配下にある区域。また一般に、町または町人、町家をさす語。
※御触書寛保集成‐一・寛永一二年(1635)一一月一〇日「寺社方御用并遠国訴人之事〈略〉町方御用并訴訟人之輩」
遊里などに対して町をいう語。
※評判記・難野郎古たたみ(1666頃)序「けいせいまた町かたのむすめ」

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世界大百科事典内の町方の言及

【町役】より

…日本近世の町人が,その地縁的共同体である町(ちよう)を介して勤めた役負担の総称。町役としてくくられる諸負担としては,(1)国家や領主権力への役負担や音信礼,(2)その町人が所属する町の共同体諸経費,(3)当該の町が属する都市の町方全域(惣町)や,その部分(組合町)など,広域の都市行政諸経費などがあるが,本来的には,(1)が町役の原義である。この国家や領主権力への役負担などの中心は,町人足役(ちようにんそくやく)と,伝馬役(てんまやく)とである。…

※「町方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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