上漆原村(読み)かみうるしばらむら

日本歴史地名大系 「上漆原村」の解説

上漆原村
かみうるしばらむら

[現在地名]舞鶴市字上漆原

岡田おかだ川の最上流に位置し、集落北の板戸いたど峠を越えれば与謝郡栗田くんだ(現宮津市)に至る。枝村に長谷ながたに村がある。

中世宮津庄に属したらしく、丹後国田数帳の宮津庄のなかに「漆原名」がみえる。

慶長検地郷村帳に高一六二・五三石「上漆原村」とみえ、土目録でも高は変化せず、内訳は田方一三九石余、畑方二三石余。延享三年(一七四六)の郡中高究付覚によれば農家戸数七五。蕎麦・渋柿・漆を多く産出した(丹後国加佐郡寺社町在旧記)

室町初期、福知山天寧てんねい寺の中興開山となった愚中(大通禅師)が貞治四年(一三六五)漆原に来て(仏徳大通禅師愚中和尚語録年譜)、小字鎌倉かまくら大滝の下に庵を結んで修行したと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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