上田面遺跡(読み)かみたもいせき

日本歴史地名大系 「上田面遺跡」の解説

上田面遺跡
かみたもいせき

[現在地名]二戸市金田一 上平

馬淵まべち川左岸の米沢まいざわ段丘面にある。標高一〇〇メートル。調査は昭和五二年(一九七七)、翌五三年に行われ、縄文時代の落し穴状遺構七基、奈良・平安時代の竪穴住居跡三三棟・土坑七基、時期不明の掘立柱建物跡二棟・円形溝状遺構一基を検出した。奈良時代の集落跡を主体とした遺跡で、鉄器類の出土が多いこと、焼失家屋が約半数に及ぶこと、「日本後紀」弘仁二年(八一一)三月二〇日条にみえる「爾薩体」の首長との関連などの点で注目される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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