上矢部新田村(読み)かみやべしんでんむら

日本歴史地名大系 「上矢部新田村」の解説

上矢部新田村
かみやべしんでんむら

[現在地名]相模原市矢部新田やべしんでん矢部やべ一―四丁目・富士見ふじみ二―三丁目・淵野辺ふちのべ一―三丁目

東は淵野辺、西は小山おやま村・清兵衛せいべえ新田、北は上矢部、南は上溝かみみぞ村に接する。上矢部村の南の地先、元亀三年(一五七二)一二月二〇日の北条家朱印状(県史三)にみえる「矢部原」にあたる相模野の矢部野の中央に延宝三年(一六七五)相模屋助右衛門が開発した新田村。「上矢部畑新田」「上矢部新田」「矢部野新田」(延宝三年「相模屋助右衛門新田売渡証文」相模原市史五)、「矢部新田村」(元禄一五年「国分寺村角兵衛入村証文」同書)ともよばれた。助右衛門は甲州出身の江戸町人といわれて、甲州と江戸との往来によく利用する裏街道に仮宿場を作る目的で原野を開発し、宿場の形が整うと開発地を売却した(延宝三年「永田売渡申新田之事」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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