上絵(読み)ウワエ

デジタル大辞泉 「上絵」の意味・読み・例文・類語

うわ‐え〔うはヱ〕【上絵】

布地の白く染め抜いたところに別の色で絵や文様を描くこと。また、その絵。
素焼きにうわぐすりをかけて焼いた上に、さらに色釉いろぐすりを用いて描き上げた絵。

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精選版 日本国語大辞典 「上絵」の意味・読み・例文・類語

うわ‐えうはヱ【上絵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 地塗りの絵の具や下染めの上に、さらに絵の具でかいて仕上げた絵や模様。
    1. [初出の実例]「或時上えの短冊を硯箱(すずりばこ)の蓋(ふた)に入れて置けるを見れば」(出典応仁記(15C後)二)
  3. 布の白く染めぬいた所に、絵の具で紋や模様を描くこと。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「梅鉢や袖にまたれし上絵書〈泰徳〉」(出典:俳諧・六百番誹諧発句合(1677)八一番)
  4. 陶磁器の釉上にほどこす絵や模様。下絵付けで一度釉(うわぐすり)をかけて焼いた器物に、さらに種々の彩釉で描いたもの。

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世界大百科事典(旧版)内の上絵の言及

【赤絵】より

…赤を主調とするところから日本でとくに赤絵と総称され,また色絵とも呼ばれ,中国では五彩と呼んでいる。また釉の上に着彩されるところから上絵(うわえ)とか上絵付とも呼ばれる。赤絵は上絵付ものの一種であるが,着彩にはさまざまな中間色を含む色彩を表し,明治以後西欧から輸入され,日本でも改良普及した西洋絵具と和釉(わぐすり)と呼ぶ伝統的な絵釉とが使われる。…

※「上絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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