器物(読み)キブツ

デジタル大辞泉 「器物」の意味・読み・例文・類語


うつわ‐もの〔うつは‐〕【器物】

うつわ1」に同じ。
「―をもちてその漏る雨を受けて」〈・下〉
うつわ2」に同じ。
「興ある道にもすぐれ、公の―にもととのひ給へる殿にこそあれ」〈宇津保・祭の使〉

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精選版 日本国語大辞典 「器物」の意味・読み・例文・類語

き‐もつ【器物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. きぶつ(器物)
    1. [初出の実例]「大臣依稽礼典、器物始修」(出典:続日本紀‐宝亀六年(775)一〇月壬戌)
  3. その地位役職などにふさわしい働きのできる能力才能。物の用に立つ才能。また、そうした能力、才能をもつ人。うつわ。器量
    1. [初出の実例]「凡俗の器物に成られぬる事如何あるべからん」(出典:太平記(14C後)三〇)
    2. 「二曲三体の見聞、いづれも延感を成して、不増不減の得益あらん所、是器物也」(出典:遊楽習道風見(1423‐28頃))

き‐ぶつ【器物】

  1. 〘 名詞 〙 物を入れる器具。また、器具類の総称としても用いられる。うつわもの。道具。きもつ。
    1. [初出の実例]「文人施器物石硯玉簾前」(出典:菅家文草(900頃)五・石硯)
    2. [その他の文献]〔史記‐封禅書〕

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普及版 字通 「器物」の読み・字形・画数・意味

【器物】きぶつ

器具。〔周礼地官、閭師〕功に任じて以て材事を飭(ととの)へ、物を貢せしむ。

字通「器」の項目を見る

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