上置（読み）うわおき

精選版 日本国語大辞典

うわ‐おき うは‥【上置】

〘名〙

① 上に置くこと。また、その置いたもの。

※髑髏と酒場（1931）〈正宗白鳥〉「幾つかの頭蓋骨を上置きにして、骨片が山の如く積まれてゐた」

② 主食となる飯や、雑煮餠(ぞうにもち)、うどん、そばなどの汁物の上に、野菜・魚・肉などの副食物を置き添えること。また、その副食物。うえおき。〔日葡辞書（1603‐04）〕

※浄瑠璃・傾城酒呑童子（1718）二「尤(もっとも)飯(まま)はうは置なしの生飯(きめし)也」

③ 鳥などを食べる時、その足などを料理の上に飾りとして置き添えること。また、その飾り物。〔随筆・貞丈雑記（1784頃）〕

④ 旅芝居などで、客寄せのために実力や人気のある者を一座の立役者として特別に参加させること。また、その特別参加の役者や芸人。〔南水漫遊拾遺（1820頃）〕

⑤ 机やたんす、食器棚などの上に置いて物などを入れる小型の箱、戸棚の類。うわおきだな。

出典　精選版 日本国語大辞典