上飯生村
かみいけむら
[現在地名]米子市美吉
目角村の東に位置する。集落は東の山裾にあり、南の谷間の上ノ池灌漑による水田作が行われる。この地域は近世以後も池ノ内と俗称される古くからの湿地帯で、天保―安政(一八三〇―六〇)頃米子城下の町人大寺屋らによる干拓が進められた(「大寺屋孫子伝聞」米子市史)。地元には、池沼性の湿地に土手を築こうとしたが地盤がゆるくて用土が沈下するので、占師の言に従って猿回し芸人を捕らえて人柱とし、辛うじて土手を完成したという猿が土手伝説が残る。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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