上鯰(読み)あがりなまず

精選版 日本国語大辞典 「上鯰」の意味・読み・例文・類語

あがり‐なまず ‥なまづ【上鯰】

〘名〙
① (死ぬと浮き上がるところから) 死にそうになったナマズ。また、死んだナマズ。
※浄瑠璃・四天王最後(1661)四「あがりなまずのみづのむごとく口へもいらざるみづをのみ」
② 転じて、何の役にも立たない人をいう遊里語。〔評判記色道大鏡(1678)〕
③ (「ぬめり」を失う意から) 遊興金銭を使い果たした者をいう遊里語。
仮名草子浮世物語(1665頃)一「三味線を引寄せ、でつるてんと引(ひく)撥音(ばちをと)、頓(やが)買手をあがり鯰(ナマズ)にせんといへる響あるぞゆゆしき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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