下ろし立つ(読み)オロシタツ

デジタル大辞泉 「下ろし立つ」の意味・読み・例文・類語

おろし‐た・つ【下ろし立つ】

[動タ下二]
下ろして立たせる。牛車ぎっしゃから牛を外してながえしじに掛ける。
御車―・てよ」〈かげろふ・上〉
身分の低い者たちの間に交わらせる。下げ渡す。
「さりとも真人まうとたちのつきづきしく今めきたらむに―・てむやは」〈帚木
蔀戸しとみどを締め切る。
「坊の蔀―・てたるをとりて」〈宇治拾遺一二

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精選版 日本国語大辞典 「下ろし立つ」の意味・読み・例文・類語

おろし‐た・つ【下立】

  1. 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. おろして立たせる。
    1. [初出の実例]「坊の蔀(しとみ)、下立たるをとりて、あたらしき莚布て」(出典宇治拾遺物語(1221頃)一二)
  3. 牛車(ぎっしゃ)の轅(ながえ)を牛からはずして榻(しじ)に掛けて駐車する。
    1. [初出の実例]「『御車おろしたてよ』とののしる」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  4. 身分、地位の低いものの間に交わらせる。さげ渡す。
    1. [初出の実例]「さりとも、まうとたちのつきづきしく今めきたらむに、おろし立てんやは」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

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