下井尻村(読み)しもいじりむら

日本歴史地名大系 「下井尻村」の解説

下井尻村
しもいじりむら

[現在地名]山梨市下井尻

七日市場なのかいちば村の東、笛吹川扇状地の中央に位置し、青梅おうめ往還が村内を通る。北は上井尻村(現塩山市)集落は三ヵ所に分散し、田畑は集落の間にあった。現塩山市竹森たけもりの野尻倹之助氏所蔵の応安二年(一三六九)五月一一日の大般若経巻二三五奥書に「八幡庄安田郷下井尻村」とみえ、当村の延命寺で大般若経が書写されている。永禄一二年(一五六九)八月二六日の武田家証文写(井尻源家文書)によると同年検地が行われ、新たに把握された下井尻二〇貫三八五文のうち夫免を引いた一〇貫一九三文が、重恩として内藤修理亮組の井尻源四郎に与えられている。天正一〇年(一五八二)三月、下井尻郷に織田信長禁制(同文書)が下されている。

慶長古高帳では高三七七石余、旗本大藤領。ほかに白旗しらはた(現誉田別神社)領二石余があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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