下佐那河内村(読み)しもさなごうちむら

日本歴史地名大系 「下佐那河内村」の解説

下佐那河内村
しもさなごうちむら

[現在地名]佐那河内村しも

現佐那河内村の東部を占め、園瀬そのせ川が北東流する。南の杖立つえたて(七二四メートル)北麓から嵯峨さが川が北流し、東へ曲流したのち園瀬川に合流する。南は勝浦かつうら坂本さかもと(現勝浦町)、東は同郡八多はた(現徳島市)、北は名東郡一宮いちのみや(現同上)。古くは佐那河内村と称され、また江戸時代初期には上佐那河内村(中辺村)と一括されて佐那河内村と称されることもあった(慶長二年分限帳など)。現神山かみやま阿川の勧善あがわのかんぜん寺所蔵の大般若経のうち、巻三〇七―三一〇の嘉慶二年(一三八八)二月一六日の奥書には「佐那河内主蓮寺」において書写した旨が記されている。主蓮寺は近世の地誌などにはみられず、詳細な所在地や沿革等は不明。

慶長二年(一五九七)の分限帳に佐那河内村とみえ、八八一石余が樋口内蔵助知行分。これは中辺なかへん村・佐我さが(嵯峨)村と一括された高とみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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