下岡部村(読み)しもおかべむら

日本歴史地名大系 「下岡部村」の解説

下岡部村
しもおかべむら

[現在地名]彦根市下岡部町

上岡部村の北西に位置し、荒神こうじん山麓に枝郷山脇やまのわき村がある。南境を愛知川、北を文禄ぶんろく川が流れるため中川なかがわとも称したという(木間攫)。慶長高辻帳に村名がみえ高五八六石余。江戸時代を通じて彦根藩領。元禄八年大洞弁天寄進帳によれば人数二五二、うち寺社方七。宝暦六年(一七五六)愛知川・宇曾うそ川の堤防が切れ当地は川筋のようになり、はなはだしい不作となった。そこで村では検見をしたうえで免を定めてほしいと願出ている。また享和二年(一八〇二)にも大水・大風で不作となり、年貢減免を願出ている(下岡部共有文書)。天保一一年(一八四〇)当村の伝三郎は田地五反余を担保に彦根藩義倉から金一六両を借りたが(利率七パーセント)、条件は一年据置いたのち一二年間で分割返済するというものであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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