デジタル大辞泉 「下町ロケット」の意味・読み・例文・類語 したまちロケット【下町ロケット】 池井戸潤の小説。倒産の危機にある下町の町工場で働く人々が、ロケットエンジンの部品の供給に挑む姿を描く。平成22年(2010)刊行。同年、第145回直木賞受賞。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵 「下町ロケット」の解説 下町ロケット 精密機械を製造する町工場を舞台にした池井戸潤の企業小説。2008年から09年にかけて「週刊ポスト」(小学館)に連載された後、10年11月に単行本化された。11年に第145回直木賞を受賞。15年11月現在、累計150万部を超えている。また、続編の「下町ロケット2 ガウディ計画」が、15年10月に朝日新聞の広告特集で連載を開始、11月には小学館から刊行された。 主人公・佃航平は、開発に携わったロケットの打ち上げ失敗をきっかけに、研究者を辞めて家業の佃製作所を継いだ異色の経営者。エンジン部品の製品開発で業績を伸ばしていたが、大口取引を一方的に打ち切られたり、特許侵害で訴えられたり、銀行に融資を断られたりするなど、次々と危機に見舞われる。そこへ、ロケット開発に佃製作所が持つ特許技術を必要とする帝国重工が、足元を見た提案を持ちかけてくる。横暴とも思えるやり方で迫ってくる大企業に、中小企業が夢とプライドにかけて立ち向かい、自社の部品でロケット打ち上げを実現する姿が、企業内部の人間模様や佃の家族との関係などを織り交ぜて描かれている。 11年にはWOWOWで、12年3月にはTBSラジオでドラマ化された。15年10月からは、阿部寛主演で、TBS系「日曜劇場」枠で続編と併せて全10回のテレビドラマとして放映されている。この枠では、池井戸作品を原作とする「半沢直樹」(13年)、「ルーズヴェルト・ゲーム」(14年)が、「下町ロケット」と同じ脚本家・演出家の下で制作され高視聴率を上げており、「下町ロケット」も好調に推移している。 (原田英美 ライター/2015) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
デジタル大辞泉プラス 「下町ロケット」の解説 下町ロケット ①池井戸潤の小説、またそのシリーズ。下町の中小企業、佃製作所の奮闘を描く。2010年に刊行した第1作は、第145回直木受賞。シリーズはほかに「下町ロケット2 ガウディ計画」(2015年)、「下町ロケット ゴースト」(2018年)、「下町ロケット ヤタガラス」(同年)。②①を原作とする日本のテレビドラマ。放映はWOWOW(2011年8月~9月)。出演:三上博史、渡部篤郎、寺島しのぶほか。③①を原作とする日本のテレビドラマ。ロケット編、ガウディ計画編をドラマ化。放映はTBS系列(2015年10月~12月)。出演:阿部寛、土屋太鳳、立川談春、安田顕ほか。④①を原作とする日本のテレビドラマ。③の続編でゴースト編、ヤタガラス編をドラマ化。放映はTBS系列(2018年10月~12月)。出演:阿部寛、土屋太鳳、竹内涼真、安田顕ほか。 出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報