不器(読み)ブキ

デジタル大辞泉 「不器」の意味・読み・例文・類語

ぶ‐き【不器/無器】

[名・形動ナリ]
資質才能にめぐまれていないこと。技や手際の悪いこと。また、そのさま。不器用。
「―の人のことに我とただおさへてよみならはんとし候へば、あしくなり行き」〈毎月抄
洗練されていないこと。また、そのさま。不粋ぶすい
「―な客地口ぢぐちにしてもさしをいひ」〈柳多留・四〉
顔だちが醜いこと。不器量
「―女さて麦めしは上手なり」〈柳多留拾遺・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「不器」の意味・読み・例文・類語

ぶ‐き【不器・無器】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 才能や能力などが劣っていること。物事を処理するのに手際が悪いこと。まがぬけていること。また、そのさま。不器用。
    1. [初出の実例]「まして不器の人のことにわれとただおさへてよみたらはんとし候へば」(出典:毎月抄(1219))
  3. ( 「不気」で、「ぶいき(不意気)」の変化した語か ) 洗練されていないこと。粋でないこと。また、そのさま。不粋。やぼ。
    1. [初出の実例]「言葉もぶきではすまず」(出典:談義本・当世花街談義(1754)二)
  4. 顔立が醜いこと。また、そのさま。不器量。
    1. [初出の実例]「ぶき女さて麦めしは上手也」(出典:雑俳・柳多留拾遺(1801)巻八上)

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