誹風柳多留(読み)はいふうやなぎだる

精選版 日本国語大辞典 「誹風柳多留」の意味・読み・例文・類語

はいふうやなぎだる【誹風柳多留】

川柳集。一六七冊。呉陵軒可有ほか編。明和二~天保一一年(一七六五‐一八四〇)刊。一~二四編前半までは初代柄井川柳、以下五世まで代々撰集。「川柳評万句合」の中から、前句を省いても意味の通じる句を集めた小型本。川柳風・誹風狂句と称して川柳文学を確立した書。やなぎだる。

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デジタル大辞泉 「誹風柳多留」の意味・読み・例文・類語

はいふうやなぎだる【誹風柳多留】

川柳集。167編。呉陵軒可有ごりょうけんあるべしほか編。明和2~天保11年(1765~1840)刊。初世柄井川柳以下5世までの撰。万句合まんくあわせから、前句なしでも独立した秀句を集めたもの。柳樽

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「誹風柳多留」の解説

誹風柳多留
はいふうやなぎだる

「俳風柳樽」とも。江戸後期の川柳集。167編。呉陵軒可有(ごりょうけんかゆう)ら編。1765~1838年(明和2~天保9)江戸の星運堂花屋久治郎刊(120編頃から奎文閣刊)。雑俳集「武玉川(むたまがわ)」を範とし,前句付(まえくづけ)の刷物(万句合(まんくあわせ))の題(前句)を省き,句意のわかりやすい付句を抜粋・集成した画期的なもの。本書初編の刊行以後前句付の付句は,独立した句として鑑賞されるようになった。初編から24編は初代柄井(からい)川柳の撰と考えてよく,佳句が多いとされる。以後の編は代々の川柳らの撰で,31編以後はさまざまな句会の句を集めたもので,編者も特定しにくいものが多い。「岩波文庫」所収。

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旺文社日本史事典 三訂版 「誹風柳多留」の解説

誹風柳多留
はいふうやなぎだる

江戸中・後期に順次発刊された川柳句集
「俳風柳樽」とも書く。1765年初編刊。1838年167編で終刊。初代柄井 (からい) 川柳(24編まで)から5世川柳までの投句を板行した『川柳評万句合 (まんくあわせ) 』の中から数万句を収録。初編から23編までの編者は呉陵軒可有 (ごりようけんかゆう) で,初代川柳生存中の24編までにこの小文芸の本質は出つくした観があり,以後狂句調になり,文学性を失った。江戸庶民の生態を知るのに好適な史料

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百科事典マイペディア 「誹風柳多留」の意味・わかりやすい解説

誹風柳多留【はいふうやなぎだる】

柳多留

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「誹風柳多留」の意味・わかりやすい解説

誹風柳多留
はいふうやなぎだる

柳多留」のページをご覧ください。

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