不連続殺人事件(読み)ふれんぞくさつじんじけん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「不連続殺人事件」の意味・わかりやすい解説

不連続殺人事件
ふれんぞくさつじんじけん

坂口安吾(あんご)の長編推理小説。1947年(昭和22)から48年にかけて雑誌『日本小説』に連載。無頼派の芸術家、弁護士などの男女が仲間の家に招待されて宿泊し、たちまち乱交パーティーの様相を呈する。ここで八つの殺人事件が続発し、犯人共通動機があるとは考えられない。そこで小説家のは探偵役の巨勢(こせ)博士に、動機も犯人も別々の不連続殺人事件ではないかと疑問を呈するが、博士は快刀乱麻を断つごとく、真犯人と動機を解明してみせる。推理小説謎(なぞ)解きゲーム論者の作者が読者に挑戦したミステリーで、創意あるトリック戯作(げさく)調の文体で展開したところに特色がある。日本探偵作家クラブ賞受賞。

厚木 淳]

『『不連続殺人事件』(角川文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 角川文庫

企業の退職を希望する従業員本人に代わって退職に必要な手続きを代行するサービス。依頼者と会社の間に入ることで円滑な退職をサポートするとともに、会社への連絡などを代わりに行うことで依頼者の心理的負担を軽減...

退職代行の用語解説を読む