日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
世界スカウトジャンボリー
せかいすかうとじゃんぼりー
World Scout Jamboree
世界中のボーイスカウトとガールスカウトが一堂に集まり、約2週間にわたってキャンプ生活をともにしながら、さまざまな学習プログラムを体験する国際交流イベント。略称WSJ。160あまりの国と地域が加盟し、加盟員4000万人を超える世界スカウト機構(World Organization of the Scout Movement:WOSM)が主催、4年に一度開かれる。会期中は開催地がテーマを設定し、異なる環境で育ってきた世界の仲間たちと助けあい、食事をしたり、買い物をしたりという、生活体験すべてが学習プログラムとして構成されている。第1回は1920年に国際ジャンボリーInternational Jamboreeの名称で、ボーイスカウト発祥の地であるロンドンで開かれた。1929年の第3回から世界ジャンボリーWorld Jamboreeに、2002年末から2003年初にかけて行われた第20回から現在の名称に変更された。1979年に予定されていたイランでの開催は、不安定な政治情勢のため中止となり、これを機に、参加できない国のスカウトが自国でジャンボリープログラムを体験できる、ジョイン・イン・ジャンボリーのプログラムが開始された。
2015年(平成27)の第23回は、山口市で行われ、静岡県朝霧高原で開かれた第13回以来、44年ぶりの日本での開催となった。期間中は「和」を総合テーマに、平和、環境、防災などについて学ぶプログラムが設定され、155の国と地域から約3万4000人が参加した。
[編集部 2016年6月20日]